(雲南編 6) 西双版納 タイ族自治州



今回の最後の訪問地であり、また雲南の最も南端にある西双版納(シーサンパンナ)の景洪(ジンホン)までやってきました。麗江で親しくなった日本人グループと大理の空港でバッタリ。同じ飛行機だったので皆さんと雑談している間に元気が出てきて体調も快復してきたようです。

予想通り蒸し暑い。聞けば35度とか。1週間前の中甸では10度だったのだからウソみたいな話ですね。中甸では持参した服を全部着ましたが今度は全部脱いで Tシャツ1枚に。

早速街へ出てみました。病み上がりのせいか暑さがこたえます。まず曼聴公園へ。歓声のする広場へ行って驚きました。なんと、水かけ祭をやっているではありませんか!これは毎年4月中旬(タイ族の正月)に互いに水をかけあって祝福する祭で今月もやっているとは思いませんでした。これはラッキー!水をかけられないようにして撮影。


そしてカラフルな衣装の演奏者達が目にとまり、近づいてアップで撮ろうとした時、バシャ! 後方からバケツ一杯の水を浴びたのです。コラッ、大声を出そうとしたのですがこれは「お祭り」で怒っている者は一人もいず、皆笑っています。仕方なく泣きながら笑いました…

こうなったらヤケクソです。いったん濡れてしまえばもう恐いものはない。カメラだけは注意しながら、ずぶ濡れの姉妹を撮影したのがコレ。

このお祭りがなぜ4月にあるのか、水を浴びてやっと分かりました。始めは濡れて気持ち悪かったのですが次第にひんやりとして涼しくなってきたからです。4月はこの地方が最も暑い時期でそれを紛らす意味もあったのでしょう。

水かけ祭も終り、静かになってから公園内にある総佛寺を訪ねました。タイ様式の寺院建築を見るとバンコクへ来たみたいですね。

女性二人をスナップ。手前に花を入れるだけでグッと雰囲気が良くなるでしょう?

公園に家族連れで遊びに来ていたお母さんです。あまりにキレイな方だったので撮らせてもらいました。タイ族の女性は体にピッタリした服を着るので体の線が出ます。とにかくスタイルの良い女性が多いのが特徴です。

さて翌朝、歩いて景洪南路と景洪東路の交差点までやってきました。ヤシに囲まれたメインロードとサイドカー付きのバイク、いいですねえ。

景洪の南37kmにある景勝地ガンランバにタイ族村があります。湿気を防ぐため高床式になっています。

タイシルクの民族衣装を販売していました。あなたのお好みは?

体調もすっかり快復したようでこの屋台の“におい”がたまらず、一串ずつ注文しました。真ん中の豆腐と左の魚が珍味でした。これにビールがあれば…。

景洪まで帰ってきて西双版納大橋からメコン川を撮影。ラオスを縦断し、ヴェトナムまで流れていくのかと思うとつい感傷的になってしまいます。

今日は今回の旅の最終日です。行きたい所がまだまだあるのですが 2ヶ所に絞りました。まずは熱帯植物園。入ってすぐこの二人とすれ違ったところをすかさずショット!いつでもシャッターを押せるようにしていないとこのようなシーンを逃してしまいますヨ。

これぞ「熱帯」植物園。ヤシの木と花の競演です。広くって美しく、ピクニックにはもってこいの所でした。

さてもう 1ヶ所は民族風情園。ここで紹介されている南雲南の民族は全部撮影できたので順に見ていただきます。
まずはハニ族。元江とメコン川の間の山岳地帯を中心 に住んでいて商売上手だそうです。
次にラフ族。メコン川流域に住んでいます。鮮やかな衣装に身を包んでいますが、ハニ族やタイ族よりも控えめでおとなしいという印象を受けました。

次はヤオ族。河口ヤオ族自治県に住み、衣装は黒を基調とし年寄りになると上下とも黒になります。
さてこれはプーラン族です。タイ族自治州に住み、黒いターバンと大きなピアスが特徴。

次はジノー族。西双版納のジノー山だけに住む少数民族。えりなしの前開きの上着を着て、白が基調の格子柄の頭巾を被っています。

そして最後はご存じタイ族。傘とのベストマッチングで少数民族の旅の締めくくりです。

[雲南編1]で昆明の雲南民族村を訪ねましたが時間のない方はそこだけでも見ていただき、時間のある方はやはり現地へ足を運んで下さい。チベット族やタイ族などは現地の気温の中で接しないと感動もできず、理解もできないと思いますので…。

さて、いよいよ雲南の最後の夕食です。タイ族の屋台料理店が並んでいるところへ行き、昨日の昼と同じ串焼きを今夜はビールを飲みながら一人で食べていると、気を遣って店の若い女性が食事中ずっと付き合ってくれました。タイ族のかわいい女性でした。一人旅にはこのような楽しみもあるのです。

翌朝、国内線で昆明へ行き、それから国際線のJAS 232便に乗り換えて、2週間の数々の出来事を懐かしくたどっている内に関空に到着。 北から南へ温度差・高度差のある変化に富んだ楽しい旅でした。雲南で出会った皆さん、謝謝。

(雲南編

おわり)

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協力 日本エアシステム

参考文献 地球の歩き方 雲南編