随想 第104回 日本の四季 

英会話の本城武則さんが年中温暖な国に住んでおられた時に、四季がないので季節の移り変わりがなく飽きてしまったと話されています。

たしかに日本には「春」「夏」「秋」「冬」の四季があり、それぞれの季節が日本の自然を彩り、楽しませてくれます。

四季がある国は日本以外にもありますが、日本は特に「春」「夏」「秋」「冬」の四季をしっかり感じることができます。それは四季によって旬の食べ物を楽しみ、咲く花が変わるのを愛でるというように、季節が生活の中の一部として完全に文化として確立されているからです。

写真の世界でもこの「四季」が良きテーマとなり、風景だけでなく祭事や行事などでも季節感の表現が重要な要素となっています。一年中同じ温度、気候なら似た作品ばかりになるでしょう。

カメラの生産では世界シェアのほとんどを占める日本はまさに写真王国と言っていいでしょう。インスタ映え、という言葉が生まれたのもこの写真王国だからこそかもしれません

京都は盆地特有の厳しい暑さと寒さで有名ですが、京都人はすばらしい春と秋を楽しむために我慢しているのだとよく言われます。その通りですが写真の被写体には真夏や真冬にも感動を与えるものが結構多いのです。

紅葉が終わると初冬(はつふゆ)となりますが春や秋に比べると撮影する人も作品の数もぐんと減ります。

この季節こそ頑張り甲斐のある撮影シーズンだといえましょう。