随想 第102回 真の報道とは?

前回にも書きましたが、TVや新聞で連日報道される「感染者数」は全く自覚症状のない人を含めてPCR検査をした人の「陽性者数」のこと。再検査で陰性になる人もいるし、無症状者や軽症者もいるのです。退院者の数が圧倒的に多いのにそれは書かずに感染者数のすぐ横に死亡者数を書く。感染すれば死亡するかのような表記です。

ひどいのは小さな島での感染者の報道で、施設などを公表して住民の不安を煽っておきながら「都内は200人」などと詳細を公表しない。これでは公表された地区で該当者の家のガラスが割られたりするはずです。

そして今度は歴代最長の総理を務めた人に、何の功績も残さなかったとか独裁政治だったとかイヤミばかりを報道しています。

少なくとも国民が選んだ政党の総裁なのです。8年近くに渡り平和外交を貫いた手腕と前政権が8,000円台にまで落とした株価を23,000円台にまで引き戻した功績は大いに評価すべきです。

独裁政治というのは野党党首が毒を飲まされたとか、言論抑圧の法を成立させたり軍事力で公海を占領したりする政治のことです。わが国ほどあらゆる自由が保障された国はなく、何を持って独裁政治だというのでしょう。

話は江戸時代にさかのぼりますが徳川幕府は徹底した平和政権でした。それまでの戦国時代に日常的に人殺しをしていた国が平和国家に転向したのです。以来270年の長きにわたって平穏な時代が続き、浮世絵などの美術や文芸が盛んになったのはこの時代です。

平和な現在は江戸時代に似ています。しばらくはコロナ対策で大変ですが落ち着いたらまた日本文化の華を咲かそうではありませんか。

ただし、コロナの報道だけでなくTVや新聞が真の報道をしているのかを見極める努力が必要です。