第4回 一眼レフ!(基礎編)


              
 お待たせしました。いよいよ一眼レフの登場です。
「一眼レフ」を楽しみにしています、と女性からメールをいただき今月は特にハリキッテいます。
 このカメラにだけ感嘆詞(!)を入れたのは今もってカメラ界の王者であり、写真を志す者の憧れであり、またもっとも正確なファインダーを持っているからです。
 憧れ、と書きましたが昔は高嶺の花だった一眼レフがどんどん安くなり今では2本のズームレンズつきで5〜6万円で買える夢のような時代です。とはいってもボディだけで30万円を超す高級一眼レフはやはり「憧れ」でしょうが…。
 さて、この一眼レフを持つ人には一種の気構えがあります。今までのレンズ付きフィルムやコンパクトカメラに比べるとやはり大きく重くなりますし、待望の望遠レンズを使う時などにカメラぶれを防ぐために三脚を使う場合も出てきます。これだけの荷物を持って撮影に出かけるわけですからこの人にとって撮影は「目的」 であって「ついで」 ではないのです。
 つまり例外はありますが原則としてコンパクトカメラまでは「ついで」のカメラであって、「撮影が目的」の人は一眼レフを使うようです。それは私の「写真入門」講座に入ってくる生徒さんのほとんどが一眼レフを持っているのを見てもわかります。「入門」とはいっても気構えが違うようです。
 さあそれでは一眼レフのファインダーを覗いてみましょう。
満開の桜の一枝にピントを合わせます。するとピントの合っている一枝だけハッキリと見え、その前後はボケて見えます。ボケた桜との重なりに気を付けながら構図を決めてシャッターを切ります。結果はファインダーで見た通り写っています。これが一眼レフの最大の長所で、だからこそ少々大きく重くなってもこのカメラを持ち歩く価値があるのです。
 でも最近は各メーカーの努力で特に入門機は驚くほど小さく軽くなっていますし、ボディの色も白などの軽快な色になっています。レンズも小さいのを選べば女性にとってもさほどの負担ではなくなりました。そのせいか女性のカメラファンがどんどん増えて、ついに男性と並ぶまでになりました。
 一眼レフのもう一つの特徴は露出の正確さです。撮影レンズから入ってきた光だけを分割測光するのでほとんどの場合オートで大丈夫です。コンピューター任せのプログラムオート「P」にしておけば失敗の心配なしにファインダーに集中できます。ただ写真屋さんでプリントするカラーネガフィルムの場合は全く問題ないのですが、コンテストとか写真展などを目指す場合に使用するカラーリバーサルフィルムですと微妙な露出補正が必要です。
 露出補正などについては次回の応用編で。