第35回  カリフォルニア通信(1)


文化庁特別研修員として米国へ派遣されて一ヶ月が過ぎました。おかげさまでこちらの生活にも慣れ、やっと皆様にレポートする余裕ができました。
到着して3日目の夜に研修先のカーメル写真芸術センター主催の写真オークションに出席。年に一回開催されるイベントで世界の著名な写真家が出品しています。パーティーの後、アンリ・カルティエ・ブレッソンのような高値の付く作品はごらんのようにスライドで映写してどんどん値が跳ね上がっていきます。落札できなかった人がため息をつくなどそれまでの賑やかなパーティーの雰囲気ががらりと変わり、緊張した時が流れます。

私も「京艶」から2点を出品しました。会場ではこうして作品が展示されているのですが全部が売れるわけではありません。ところが1点が売れたのです!たぶんダメだろうと思っていただけに喜びがこみ上げました。価格は著名な作家には到底及びませんが売れただけでもよかったと思います。さて、この2点のうちどちらが売れたのかわかりますか?

(コタエハオオギノシャシン)

さて、研修しているカーメルという町をご紹介しましょう。カリフォルニア州のサンフランシスコから南へ200キロ下がった海岸沿いにあります。尊敬する写真家アンセル アダムスが活躍し、亡くなるまで住み続けた土地です。彼を敬愛する多くの写真家を始めあらゆる分野のアーティストが集まり、芸術家の町として知られています。町のどこにも信号がないことでも有名で、交差点ではすべての車が一旦停止しなければならないため、のろりのろりと走っている様は何とものどかなものです。センスのよいブティックやギャラリーが多く、夕方になるとこのようなかわいい光景が見られます。

写真専門のギャラリーもいくつかありますがこれは研修先のカーメル写真芸術センターのギャラリーです。ちょうど同センター主催の「第14回国際コンテスト展」が始まったところで賑わっていました。国際賞を受賞したRyo Iwasaki 氏が日本から来ていたのでしばらく歓談することができました。

カーメルに隣接するモントレー半島に17マイルドライブと呼ばれる風光明媚なルートがあります。豪邸や世界的に有名なゴルフ場を貫いて走るドライブウエイで、休日に出かけて記念写真を撮って見ました。太陽が低くなってきてご覧のように足が長く写って気に入っています。

多くの写真家からレクチャーを受け研究も順調に進んでおり、後半は実習を中心に研究に励む予定です。次回の通信をお楽しみに。